都内はどこも再開発が進められていますが、新宿ミラノ座の跡地でも「新宿TOKYU MILANO再開発計画」が進められています。この計画は、東急レクリエーションと東急電鉄が2022年8月の完成を目指し、複合エンターテインメント施設を建設します。
どのような施設となるのか、詳しくみていきましょう。
計画内容・立地
コンセプトは「歌舞伎町の拠点性・文化発信力と更なる充実、強化により“世界のエンターテインメントシティ歌舞伎町へ”」となっています。
新宿は都内の中でも多様な人を受け入れる観光拠点のため、この計画によってまちの回遊性を高め、更なる賑わいを創出する観光都市として再構築することを目的としています。また歌舞伎町の新たなシンボルとなるよう、本計画がスタートしました。
計画地は名前の通り、2014年末に閉館した映画館「新宿ミラノ座」の跡地および「ホテルグリーンプラザ新宿」の跡地の再開発で、今年の3月まではVR体験ができる施設「VR ZONE SHINJUKU」が営業していました。そちらも今後解体され、再開発が進められる予定です。
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位置図
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配置図
< 概要 >
名称 | : 新宿TOKYU MILANO再開発計画 |
所在地 | : 東京都新宿区歌舞伎町1-29 |
敷地面積 | : 約4,600㎡ |
延床面積 | : 約85,800㎡ |
規模 | : 地上48階・地下5階 |
高さ | : 約225m |
用途 | : 宿泊施設、エンターテインメント施設、店舗、駐車場 等 |
建築主 | : ㈱東急レクリエーション、東急電鉄㈱ |
着工 | : 2019年8月(予定) |
竣工 | : 2022年8月(予定) |
外観イメージ
【東側(シネマシティ広場)からの眺望】
昼のイメージ・・
ファサードデザインが特徴な外観は、「水の勢いが噴水のように天に伸びる」ことをイメージされてつくられています。
また、中層階にある映画館のロビー部分に窓を配置することで、広場との“見る・見られる”の関係性を実現しました。
新たな歌舞伎町のシンボルになりそうですね。
【西側(西武新宿駅前通り)からの眺望】
夜の照明・・
中層階から下は、エレベーターの縦ラインでの照明が目立ちます。
低層階では、通りに面する店舗や広告物による照明の連続性を意識したものになっています。
全体が煌びやかなライトアップが特徴的です。
フロア構成
入居テナントといった細かなフロアの詳細はまだ発表されておりませんが、地上48階もの大型複合エンターテインメントとなります。
現在わかっているフロアはこちらです!
高層階(13階~40階) | ホテル、レストラン |
中層階(9階~12階) | 映画館 |
低層階(1階~8階) | バス乗降場、店舗、劇場 |
地下 | ライブホール |
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高層階(ホテル、レストラン)
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中層階(映画館)
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低層階(劇場、店舗、バス乗降場)
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地下(ライブホール)
特徴
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周辺建物と調和するスカイライン
新宿西口の高層ビル群と並ぶ約225mもの高さは、周りとの統一感を形成しています。
文京区シビックセンターから眺望したスカイラインイメージ(出典:㈱東急レクリエーション、東急電鉄㈱)
建物名 | 高さ |
東京都庁 | 約243m |
新宿三井ビルディング | 約225m |
新宿TOKYU MILANO再開発計画 | 約225m |
新宿センタービル | 約223m |
新宿野村ビル・新宿住友ビル | 約210m |
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シネマシティ広場と施設の一体化
新たなにぎわい空間の創出を目指し、屋外ビジョン・ステージを設置します。
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西武新宿駅周辺のリニューアル
西武新宿駅はミラノ座跡地に隣接し、1977年に「新宿プリンスホテル」と共に造られましたが、内装が古くなってきたことから今回のリニューアルが決定しました。建物構造の変更はありませんが、下記問題点を踏まえ、来年の春頃完成予定です。
問題点 | 改善内容 |
①外観から「駅」であることがわかりづらい | ⇒ 外観をリニューアルし、「駅」としての視認性強化 |
②新宿線の玄関口としての魅力向上 | ⇒ 改札外の美装化に重点を置く |
歌舞伎町の新たなランドマークの完成は、約3年後です。歌舞伎町内でスムーズな人の流れを作り、高速バス発着場も設置されるので国内外の人々がアクセスしやすくなりますね。
また、東急電鉄は渋谷エリアの再開発も多く手掛けており、国際観光都市として東京の魅力向上に力を入れています。新宿エリアも「新宿TOKYU MILANO再開発計画」によって、今まで以上に活気ある街へと変化するのが楽しみですね。